ジオランダーの開発拠点でマシンの最終調整
2023年8月10日(木)にアジアクロスカントリーラリーがスタートする。その開催前に、同ラリーに参戦する青木拓磨が、スタート地であるタイ王国チョンブリー県パッタヤーの隣、ラヨーン県にある横浜ゴムのアジア拠点へ車両を持ち込み、関係者を前にAXCRの勝利を誓った。
多くの社員が玄関で待ち構え熱烈な歓迎
タイ中部にあるラヨーン県には、横浜ゴムのアジアの開発および製造拠点がある。敷地面積42万平方メートルを誇る製造工場であるYTMT(ヨコハマタイヤ・マニュファクチャラー・タイランド)は、トラック・バス用タイヤ、小型トラック用タイヤ、乗用車用タイヤの生産を行っている。もちろんオフロードSUVタイヤとして1996年から展開しているGEOLANDAR(ジオランダー)ブランドの製品もここで生産を行っている。
青木拓磨は、アジアクロスカントリーラリーでパッタヤーがスタート地点と設定された際は必ず表敬訪問を行っているため、これまでに10回近くこの工場へは訪れている。そして、今回も多くの社員が玄関で待ち構え熱烈な歓迎を受けた。
今春に就任した中村 亨社長との挨拶ののち、集まった社員の前で、ジオランダーの良さなど簡単なスピーチを行い「ジオランダーで今回のアジアクロスカントリーラリーに勝ちます」と宣言。そして写真撮影に気さくに応じていた。
続いて青木拓磨一行は、同社の開発拠点となるテストコースに向かった。ラヨーン県アマタシティ工業団地内のYTMTの工場から約30kmのところにあるTTCA(タイヤ・テストセンターオブアジア)は、2009年に開設したタイヤプルービンググラウンドである。
冬季用タイヤ以外のタイヤ開発が行われているこのTTCAは、年間の稼働率も300日近いという、まさに開発の一大拠点となる。高速外周路はおむすび型をした全長4100mのコースとなっており、その直線部分だけでも1000mはあるという巨大なもの。その内側には世界の様々な路面状況を再現した特殊試験路などを備え、研修センターであるタイヤサービストレーニングセンターも併設している。
ここでもスタッフとの懇親も撮影にも応じた後に、TTCA内にあるオフロードコースにトヨタ・フォーチュナーを持ち込んで、短時間であったがマシンの最終チェックを行った。
この後、青木拓磨の乗るトヨタ・フォーチュナー105号車は、本番に備えてカラーリングを施しスタートを迎えた。AXCR2023へは、TOYOTA GAZOO Racing INDONESIAから参戦している。車両にはコ・ドライバーとなるイティポン・シマラック選手とソンウット・ダンピパットラコーン選手が乗り込み戦っている。